- 2026/3/30~8/25 デジタル化・AI導入補助金2026(通常枠)
- 生産性向上に資するITツール(ソフトウェア、サービス等)の導入を支援
- 2026/4/15~5/15 第6回中小企業省力化投資補助事業(一般型)
- IoT・ロボット等の人手不足解消に効果があるオーダーメイド設備の導入を支援
- 2026/5/19~6/19 第4回中小企業新事業進出補助金
- 既存事業とは異なる新分野へ進出を促進
- 随時 中小企業省力化投資補助金(カタログ注文型)
- 予め登録された製品カタログから選ぶだけで申請可能
建設業許可申請の5種類と有効期間
建設業許可(建設業法第3条に基づく許可制度)は、一定規模以上の建設工事を請け負う際に取得が義務付けられています。申請の目的や現在の許可状況によって申請区分が異なり、正しい区分を選ばなければ受理されないばかりか、許可の空白期間が生じるリスクもあります。
本記事では、行政書士の立場から建設業許可の申請区分5種類と有効期間、組織変更時の必要手続きについて詳しく解説します。
建設業許可の有効期間と基本的な仕組み
建設業許可の有効期間は、許可を受けた日から5年間と定められています(建設業法第3条第3項)。5年が経過すると許可は自動的に失効し、工事の請負を継続するには更新申請が必要です。
建設業許可が必要となるのは、1件の工事請負代金が500万円以上の場合です(建築一式工事は1,500万円以上、または延べ面積150㎡以上の木造住宅工事)。これは、一定規模以上の工事では施工品質・安全管理・資金力の確保が特に重要となるためであり、許可制度によって建設業者の技術力と経営力を担保する仕組みとなっています。
なお、許可の種別としては「国土交通大臣許可」と「都道府県知事許可」の2種類があります。複数の都道府県に営業所を設ける場合は大臣許可、1つの都道府県内のみに営業所を設ける場合は知事許可が必要です。
※2026年4月現在の情報に基づいています。最新の要件は国土交通省または管轄の窓口にてご確認ください。
建設業許可申請の5つの区分とその概要
建設業許可の申請区分は、現在の許可状況と申請の目的によって5種類に分かれています。まず下の表で全体像を把握したうえで、各区分の詳細を確認してください。
| 申請区分 | 対象となる状況 | 申請先 |
|---|---|---|
| 新規 | どの行政庁からも有効な許可を受けていない場合 | 取得先の行政庁 |
| 許可換え新規 | 大臣許可⇔知事許可の切り替え、または他県知事許可への変更 | 許可換え先の行政庁 |
| 般・特新規 | 一般建設業のみ保有→特定建設業を追加(またはその逆) | 現在の許可行政庁 |
| 業種追加 | 現在の許可業種とは別の建設業種を新たに追加する場合 | 現在の許可行政庁 |
| 更新 | 現在保有している許可を引き続き維持する場合 | 現在の許可行政庁 |
①新規
「新規」は、現在いかなる行政庁からも有効な建設業許可を受けていない事業者が申請する区分です。これから初めて許可を取得する場合だけでなく、過去に許可を保有していたものの有効期間内に更新をしなかった(失効してしまった)場合も、この「新規」での申請となります。
新規申請では、建設業法が定めるすべての要件(経営業務管理責任者・専任技術者の配置、誠実性、財産的基礎など)を満たしていることを証明する書類を提出します。許可が下りるまでの標準処理期間は、都道府県知事許可で概ね30〜45日程度が目安です。
②許可換え新規
「許可換え新規」は、現在保有している許可の行政庁の区分を切り替える場合の申請区分です。具体的には以下の3パターンが該当します。
- 国土交通大臣許可 → 都道府県知事許可(例:複数都道府県の営業所を1か所に集約した場合)
- 都道府県知事許可 → 国土交通大臣許可(例:他県にも営業所を新設した場合)
- 都道府県知事許可 → 別の都道府県知事許可(例:営業所を他県へ移転した場合)
申請先は許可換え先の行政庁となります。ただし、申請前に許可元の行政庁へ変更届の提出が必要となる場合があり、事前の準備と調整が欠かせません。また、許可換え新規を行っても以前の許可の残り有効期間を引き継ぐことはできず、許可換え後の日から新たに5年間の有効期間が開始される点に注意が必要です。
③般・特新規
「般・特新規」は、一般建設業と特定建設業のどちらか一方のみを保有している事業者が、もう一方を新たに追加取得する場合の申請区分です。
- 「一般建設業」のみ保有 → 「特定建設業」を新たに取得したい場合(元請として下請に4,500万円以上を発注する工事を受注したいなど)
- 「特定建設業」のみ保有 → 「一般建設業」を新たに取得したい場合
一般建設業と特定建設業の主な違いは、元請として発注できる下請金額の上限にあります。元請業者として1件の工事で下請契約の合計額が4,500万円以上(建築一式工事は7,000万円以上)となる場合は、特定建設業の許可が必要です。特定建設業は一般建設業に比べて財産的基礎などの要件が厳しく設定されているため、取得の難易度も上がります。
④業種追加
「業種追加」は、現在保有している建設業許可の業種とは別の業種を新たに加える場合の申請区分です。建設業には全29業種があり、それぞれについて個別に許可を取得する必要があります。
- 「一般建設業」を保有している者が「他の一般建設業」を追加申請する場合
- 「特定建設業」を保有している者が「他の特定建設業」を追加申請する場合
業種追加を行うと、既存の許可と新規に取得した許可の許可日(有効期間満了日)が異なることになります。更新のたびに複数回の手続きが必要となりますが、後述の「許可の一本化」を活用することで管理を効率化できます。
⑤更新
「更新」は、現在保有している建設業許可を引き続き維持するために行う申請です。5年間の有効期間が満了する前に更新申請を行わなければ、許可は自動的に失効します。
更新申請の受付期間は、有効期間満了日の2か月前から30日前までと定められています。この期間を過ぎると更新申請が受け付けられず、一度許可が失効した後は「新規」申請からやり直す必要があります。許可申請の件数が集中する年度末前後は書類の準備に時間がかかることもあるため、更新期限は余裕をもって管理することが重要です。
なお、受付期間内に更新申請を行った場合、有効期間が満了した後も許可処分が下りるまでの間は従前の許可が有効とみなされます。更新を忘れた場合は救済措置がないため、許可満了日の管理を徹底してください。
許可の一本化で更新手続きを効率化する
業種追加を行った場合など、同一業者が許可日の異なる2つ以上の建設業許可を保有しているケースがあります。この場合、それぞれの有効期間満了のたびに更新申請が必要となり、手続きが複数回に分散してしまいます。
こうした際に活用できるのが「許可の一本化」です。先に有効期間満了を迎える許可の更新申請を行う際、有効期間が残っている他のすべての許可についても同時に1件の更新申請として申請することができます。これにより、すべての許可の許可日(有効期間)を統一することが可能です。
許可の一本化を活用すると、以後の更新手続きが1回で完結するため、申請にかかる費用や書類準備の手間を大幅に削減できます。複数の業種許可を保有する建設業者にとって、非常に有効な制度です。
組織変更に伴う必要な手続き
会社の組織変更、個人から法人への変更(法人成り)、合併・分割などが生じる場合には、建設業許可についても別途手続きが必要となります。変更の内容によって「新規申請が必要」なケースと「変更届の提出で対応できる」ケースに分かれるため、組織変更を検討する前に必ず確認してください。
新規申請が必要になるケース
以下の組織変更が生じた場合は、従前の許可はそのまま引き継がれず、新たに新規申請が必要となります。現行の許可が失効する前に申請の準備を進めることが重要です。
- 「特例有限会社・株式会社」から「事業協同組合・企業組合・協業組合」へ変更した場合
- 「事業協同組合・企業組合・協業組合」と「持分会社(合同会社・合資会社・合名会社)」の間で変更した場合
- 「社団・財団法人」と「株式会社」の間で変更した場合
- 個人事業主が死亡し相続が発生した場合で、30日以内に相続認可申請を行わなかった場合
- 個人から法人成り(または法人から個人への変更)を行う場合で、事業譲渡の事前認可申請(建設業法第17条の2)を行わなかった場合
特に法人成りのケースは注意が必要です。個人事業主として取得していた建設業許可は、法人設立後に自動的に法人へ引き継がれるわけではありません。事業譲渡の事前認可申請を活用し、認可を受けることで許可を引き継ぐことができます。この手続きを怠った場合は、法人として改めて新規申請が必要となります。
変更届の提出で対応できるケース
以下の組織変更は新規申請不要で、変更届の提出により対応が可能です。ただし、変更届の提出が遅れると行政指導の対象となる場合もあるため、変更が生じたらすみやかに対応してください。
- 「特例有限会社」から「株式会社」への商号変更
- 「持分会社(合同会社・合資会社・合名会社)」と「株式会社」の間での変更
- 持分会社の種類変更(例:合名会社 → 合資会社 など)
- 「事業協同組合・企業組合・協業組合」から「株式会社」への変更
よくある質問(FAQ)
- Q. 建設業許可の有効期間はいつから数えますか?
-
許可を受けた日(許可日)から5年間が有効期間です。「許可通知書」に記載された許可年月日から起算されます。更新の場合は、従前の許可の有効期間満了日の翌日が新たな許可日となります。
- Q. 許可換え新規を行うと、以前の許可の残り期間はどうなりますか?
-
許可換え新規を行うと以前の許可は失効し、残りの有効期間は引き継がれません。許可換え新規を行った日から新たに5年間の有効期間が開始されます。
- Q. 「業種追加」と「般・特新規」はどう違いますか?
-
業種追加は「同じ一般または特定の区分内で取り扱い業種を増やす」手続きです。一方、般・特新規は「一般建設業に特定建設業を追加する(またはその逆)」手続きです。たとえば、一般建設業の大工工事業を持つ業者が内装仕上工事業(一般)を加えたい場合は「業種追加」、特定建設業も取得したい場合は「般・特新規」となります。
- Q. 個人事業から法人成りした場合、許可は自動的に引き継がれますか?
-
自動的には引き継がれません。建設業法第17条の2に基づく事業譲渡の事前認可申請を行い、認可を受けることで個人の許可を法人へ引き継ぐことができます。この手続きを行わなかった場合は、法人として改めて新規申請が必要となります。法人成りを検討する際は、早めに専門家へご相談されることをおすすめします。
- Q. 許可の一本化はどのタイミングで行えばよいですか?
-
保有する許可のうち最も早く有効期間が満了するものの更新申請を行う際に、同時に他の許可も更新申請することで実現できます。残存期間がある許可も合わせて更新申請することで、すべての許可日を統一することが可能です。
まとめ
建設業許可の申請区分と有効期間について、重要なポイントをまとめます。
- 建設業許可の有効期間は5年間(建設業法第3条第3項)
- 申請区分は「新規」「許可換え新規」「般・特新規」「業種追加」「更新」の5種類
- 更新申請の受付期間は有効期間満了日の2か月前〜30日前(期限厳守)
- 複数業種の許可を保有する場合は「許可の一本化」を活用して管理を効率化できる
- 組織変更の内容によって新規申請が必要なケースと変更届で対応できるケースがある
- 法人成りの際は事業譲渡の事前認可申請(建設業法第17条の2)を活用することで許可を引き継げる
建設業許可の申請は書類の種類も多く、要件確認や行政庁との調整など専門的な知識が必要となります。申請区分の選択を誤ると許可が失効するリスクもありますので、不明な点がある場合は建設業許可に精通した行政書士へお早めにご相談ください。
※本記事の情報は2026年4月現在のものです。法改正や行政庁の運用変更により内容が変わる場合がありますので、最新の情報は国土交通省または管轄の許可行政庁にてご確認ください。

